広島県 竹原市

竹原市には、竹原と忠海の2つの北前船寄港地があります。竹原では江戸時代初期から入浜式塩田による製塩業が盛んに行われました。また、寛政7年(1795)に津村淙庵が著した随筆集『譚海』の中で、「北廻りの船は、安芸の竹原に船を寄せて塩を買い、北国で販売するのが、いつものことだ」と評されるほど、北前船との塩の取引で栄えました。当時の繁栄の趣を留める国重要伝統的建造物群保存地区には、現在、多くの観光客が訪れています。竹原の東に位置する忠海には、大型の北前船が寄港し、周辺の村々から集められた様々な物資を取引しました。「御客帳」や常夜灯も残されています。

  • 寄港地

竹原市の構成文化財

  • 竹原市竹原地区伝統的建造物群保存地区

    北前船の商人による塩の買い付けなどで繁栄した竹原の町並み。

  • 旧吉井家住宅

    北前船の船乗りたちが宿泊した竹原一の塩問屋の邸宅。

  • 常夜灯群

    北前船の入港の目印となった常夜灯。

  • 市立竹原書院図書館 資料群

    北前船の商人たちとの交易記録や塩の販売量等を記した古文書類。

  • 紙本著色竹原絵屏風

    北前船の商人による塩の買い付けなどで繁栄した竹原の町並みを描いた絵屏風。繋留する北前船も描かれている。