若狭湾国定公園三方五湖のひとつ久々子湖から、東の敦賀半島にかけての地域が美浜町です。久々子湖と若狭湾を結ぶ早瀬川を囲む早瀬集落は、多くの北前船主を輩出しました。
早瀬の日吉神社には北前船の模型や船絵馬が伝来するほか、祭礼の曳山は北前船主が建造に関わったもので、今も曳山の上で子供歌舞伎が演じられます。日吉神社と蛭子神社の常夜灯は、海からの目印となりました。
若狭湾国定公園三方五湖のひとつ久々子湖から、東の敦賀半島にかけての地域が美浜町です。久々子湖と若狭湾を結ぶ早瀬川を囲む早瀬集落は、多くの北前船主を輩出しました。
早瀬の日吉神社には北前船の模型や船絵馬が伝来するほか、祭礼の曳山は北前船主が建造に関わったもので、今も曳山の上で子供歌舞伎が演じられます。日吉神社と蛭子神社の常夜灯は、海からの目印となりました。
坂尻集落の船主家に伝わる船の幟旗。55㎝×313㎝
坂尻集落の船主家の敷地内に祀られる金毘羅神社の幟旗。①と同じ船名入り
久々子集落の船主が明治39年(1906)に大阪絵馬藤に描かせたもの。自身が歴代所有した3隻の船が並べて描かれている。
久々子集落の船主所蔵のもの。③と所蔵者同じ。
久々子集落の船主(③④と同じ)所蔵。「敦賀郡三島住 嘉道野利七藤原重道」の銘があり、敦賀の船頭から譲り受けたといわれている。
久々子集落の船主所蔵。③~⑤と所蔵者同じ。海員名簿(明治36年~)、船舶運転士免状(明治31年)、門司税関の許可書等。
久々子集落の北前船主が所蔵していたもの。明治の大阪の銅版画家「響泉堂」「若林春水堂」等が作成したもの。③~⑥と所蔵者同じ。
久々子集落の佐支神社に奉納された御座船。③~⑥の船主が神社改築の際に自身の船「宇波西丸」を模して作らせたもの。
早瀬集落の船主所蔵のもの。同家の船が松前から島根・外の浦まで寄港していた記録がある。
早瀬集落の船主所蔵(⑤と同じ)。山形・龍澤山善宝寺のもの。
早瀬集落は若狭湾に面し、近世の港町の区割りが残る。船主の屋敷や江戸末期建築の寺院、造り酒屋などの建築が見られる。
北前船船主の子孫に伝わった古文書や船箪笥、方位磁針などの資料。
日吉神社は寄港地・船主集落として栄えた早瀬集落に所在する。船主たちからも信仰を集め、境内に北前船を模した模型船が安置されている。
曳山・神輿は早瀬集落日吉社の祭事である子供歌舞伎(町指定文化財)・水無月祭でそれぞれ用いられ、曳山建造時の記録や神輿に祀られる神鏡に寄進者として船主や廻船問屋の名が記される。
早瀬集落内の高台に祀られる石造の常夜灯は19世紀に建立されており、海上の船からの目印となっていた。
船改、水夫の申合せ書、出羽等の相場、難船記録など、180点を超える早瀬集落内の文書群。
若狭地方の海運業者の信仰を集めており、美浜町に寄贈された分も含めた船絵馬、その他の絵馬等が奉納されている。