富山県 高岡市

高岡市伏木には江戸時代から大正時代にかけて、最盛期には大小30軒ほどの廻船問屋があり、北前船の寄港地として栄えました。伏木の北前船は、越中各地から集められた米を北海道や大阪まで運ぶとともに、各地で買積した商品を売りさばき、加賀藩に莫大な富をもたらしたのです。また、鋳物製造が盛んな高岡で作られた「ニシン釜」や「塩釜」などの鉄製品、そして香炉・花瓶・仏具などの銅製品も、北前船で全国各地に運ばれました。高岡銅器は、伝統的工芸品として、今も高岡の職人にその技術が引き継がれています。

  • 寄港地

高岡市の構成文化財

  • 旧秋元家住宅(伏木北前船資料館)

    北前船で財をなした廻船問屋・秋元家の住宅。船の出入りを見張った望楼も残っている。

  • 旧伏木側候所庁舎・測風塔(伏木気象資料館)

    廻船問屋出身・藤井能三が、北前船の安全確保を目的に設立した全国初の私立測候所。

  • 伏木神社

    北前船の船主や船頭が、海上安全を祈って鳥居や燈籠、玉垣などを奉納してきた神社。

  • 伏木神社春季例大祭の祭礼行事

    北前船寄港の海岸鎮護・海上安全祈願のため曳山を建造した起源をもつ勇壮な行事。

  • 伏木帆柱起し祝唄

    出港準備は帆柱起しから始まる。北前船航海の安全祈願として歌われた船方節。

  • 勝興寺唐門

    京都から北前船によって運ばれてきたという伝説を有する唐門。

  • 吉久の町並み

    加賀藩直営の米蔵が建てられ、伏木とともに発展した。今も藩政期以来の面影を残す町並み。

  • 菅野家住宅

    北前船で財をなした廻船問屋・菅野家の住宅。

  • 高岡鋳物の製作用具及び製品

    北前船交易で高岡から全国に出荷された塩釜・鰊釜など、高岡鋳物の製作に用いられた用具類とその製品。