Vol.4

秋田美人をつくる酒

恋に効く酒ですから、余計なものは混じっていません
酵母の母、「NO.6」がピュアなハートも育てるのです

秋田の海の玄関口である秋田港。北前船の時代は、土崎港として大いに栄えた港です。米以外にも多くの産物が集まった土崎は、北前船を呼び寄せる、秋田藩にとって「お金を生む港」でした。そんな歴史を持つ土崎港。現在は、ポートタワー・セリオンをはじめ、海が見えるベイエリア、土崎神明社を中心に活気あふれる商店街など、恋人たちのデートコースとして人気を集めています。

この土崎湊町エリアは、全国に100か所以上ある「恋人の聖地」として認定されており、ベイパラダイスの一角には「結び石」「キューピットの矢」のモニュメントがあります。「結び石」は、これまでも数々の「結び」を生み出してきた、パワーあふれる石。恋人たちが穴の開いた石の両側から手を入れて、永遠の愛を誓いながらそっと手をつなぎます。この結ばれている状態が、二人のこれからの縁を願い、叶えるものと言われています。

「キューピットの矢」は、太陽の光を浴びて輝くハート型をしたモニュメントで、ここを訪れた多くのカップルは、ここに南京錠をかけて永遠の愛を誓います。キューピットは手に黄金の弓と矢を持っており、この矢に射られた者は恋心を起こすというローマ神話の通り、ここ土崎でも、ハートを射抜く愛のパワーを授けてもらえるかもしれません。

また縁結びにご利益があるとされるのが土崎神明社。御祭神は、伊勢神宮の内宮、天照大神様で、人と人の縁を結ぶ縁結びと恋愛成就の祈願で訪れる人が多いことで有名です。

そんな「結び」を願った後にいただきたいのが、全国の日本酒ファンから熱い視線を集める秋田は新政酒造のお酒。中でも「NO.6」は入手困難と言われるほどの人気シリーズです。

1852年創業のこちらの蔵では、秋田県で栽培された米だけを使い、酵母には、天然の乳酸菌を活用する、江戸時代からの伝統製法「生酛(きもと)」造り一筋。培養された酵母を使用する際は、新政酒造から生まれた、このラベルの由来でもある「六号酵母」を使います。

さらに、ラベルに記載義務のない添加物も一切、不使用という潔さ。この六号酵母、耐寒性が強いことから、東北での酒造りに大きく貢献しました。その味わいは、突出したところがなく、おとなしく、優しい香り。芳香、穏やかにして清冽。だけど、たくましい発酵力を誇る「酵母の母」のような存在です。

誰かに恋する気持ちはいつの時代もピュアなもの。混じりけは一切、ありません。新政酒造のお酒は、恋とどこか似ています。恋する女の子はみんな、誰だってキレイになれる。そんなピュアなお酒が秋田美人をつくるのです。

【No.6 X-Type】
嘉永5年(1852)、幕末動乱の時期に創業した秋田を代表する新政酒造。酒蔵の名前の由来は、「厚き徳をもって新しい政(まつりごと)をなす」から。日本酒を作るのに必要な酵母でも、「6号酵母」の魅力をダイレクトに表現することを目指して醸造されたラインがこの「NO.6」。中でも最上級モデルのX-Typeは、「eXcellent」を意味するこの酒蔵を代表するモデルです。磨きこまれた米を用いて、より品格ある仕上がりが特徴。6号酵母の清楚にして力強い存在感を最もビビッドに感じ取れる1本です。